外壁塗装で後悔したくない人へ｜素人でも分かる手抜き工事の見抜き方

外壁塗装の手抜き工事を見抜く方法｜プロが教える15のチェックポイント

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外壁塗装は、家を長持ちさせるために欠かせない大切な工事です。

しかし、残念ながら業界では 「手抜き工事」「不適切施工」 がいまも存在します。
格安を売りにした業者や、知識のない下請けに丸投げする会社に依頼すると、施工後数年で塗膜が剥がれる・雨漏りするなど、大きなトラブルにつながることも少なくありません。

この記事では、外壁塗装のプロの視点から “一般の方でも見抜ける、手抜き工事のサイン” を徹底解説します。
工事前・工事中・工事後の3段階に分けてチェックポイントを紹介し、トラブルを避けるための対策もまとめました。

この記事を読むメリット
✔ 手抜き工事の典型例を事前に知れる
✔ 工事中に「怪しい」と感じたときの判断材料になる
✔ 失敗を防ぐための業者選びの基準が分かる

1｜外壁塗装の手抜き工事が起こる本当の理由

まず、なぜ手抜きが発生するのか。背景を理解しておくことで、より見抜きやすくなります。

■① 工事金額の“異常な安さ”

外壁塗装は 手間と材料費がかかる工事 のため、一定の費用が必要です。
しかし極端な激安価格で受注すると、利益を確保するためにこういった手抜きが発生します。

• 洗浄時間を短縮

• 下塗りを省略

• 薄めた塗料を使う

• 下請け職人を最低限しか入れない

「他社より20〜30万円以上安い」と感じた場合は要注意。

■② 下請け丸投げ・管理不足

営業会社が契約し、施工は下請けに丸投げするケース。
管理が甘いため、

• 現場監督が来ない

• 工事写真を残していない

• 使用材料が契約と違う

といった問題が起きがちです。

■③ 職人の知識不足・経験不足

誰でも「塗るだけならできる」ため、未経験者を安く雇う会社も存在します。
仕上がりが悪い、乾燥時間を守らないなど、不適切施工につながります。

2｜工事前に見抜く！怪しい業者の特徴

工事が始まる前の段階で、すでに“怪しさ”は現れます。

① 見積書が雑・内訳が不明確

特に危険なのは以下のパターン：

• 「塗装一式」としか書いていない

• 下塗り・中塗り・上塗りの回数が書かれていない

• 足場・洗浄・養生などの項目がない

• 塗料名・メーカー名が不記載

手抜き工事の多くは 見積もりの時点で発覚する ものです。

② 異常に安い見積もりを出してくる

外壁塗装は適正価格があります。
適正より大幅に安い見積もりは、ほぼ確実にどこかが削られています。

③ 近所の工事ついで・飛び込み営業で来る業者

「近くで工事しているので安くできます」と言う業者は特に注意。
実際にはその地域で工事していない場合が多く、トラブルが絶えません。

④ 工事内容を質問しても曖昧な回答をする

信頼できる業者は、素人にも分かるように丁寧に説明してくれます。
逆に怪しい業者はこう答えます。

• 「大丈夫です、任せてください」

• 「詳しいことは職人がやります」

• 「普通はこのくらいです」

説明を嫌がる業者は避けましょう。

3｜工事中に見抜く！手抜き工事の典型例15選

ここからが最重要。
一般の方でも 見た目で判断できるチェックポイント を15個紹介します。

① 高圧洗浄が短すぎる（30分〜1時間程度）

通常は 2〜3時間以上 かけて丁寧に行います。
洗浄が不十分だと塗料が密着せず、数年で剥がれます。

② バイオ洗浄を使わない（必要な場合）

苔・カビが多い外壁なのに
「水洗いだけでOK」
と言う業者は手抜きの可能性大。

③ 養生（ようじょう）が雑

・窓の縁に隙間がある
・テープが浮いている
・庭まわりの保護が甘い

これは完全に“素人レベル”の仕事。

④ 下地補修をしない／適当

外壁塗装は 補修からが本番 です。

• ひび割れ（クラック）

• シーリングの劣化

• 穴・欠け

これらを直さず塗り始めるのは完全な手抜き。

⑤ シーリングの厚みが不足している

打ち替えのはずが「増し打ち」になっているケースがよくあります。

⑥ 下塗りをしない（最悪の手抜き）

外壁塗装は 必ず3回塗りが基本

1. 下塗り

2. 中塗り

3. 上塗り

下塗りなしは、数年で剥がれる確実な手抜き。

⑦ 下塗りが透明で“塗ったかどうか分からない仕様”を悪用

「透明＝塗ってない」とごまかす業者が存在します。
必ず写真で残してもらいましょう。

⑧ 塗料を薄めすぎている

塗料を規定以上に薄めると、施工直後はキレイでも寿命は半分以下になります。

⑨ 乾燥時間を守っていない

一般的には
下塗り → 中塗りの間に最低4〜6時間
必要です。

「朝塗って昼に2回目を塗り出す」
これは明らかにアウト。

⑩ 塗りムラ・つやムラが目立つ

職人の技術不足、もしくは作業急ぎすぎ。

⑪ 屋根や外壁の“細かい部分”を塗らない

・軒天の奥
・雨樋の裏側
・換気フードまわり

手抜き職人は細かい場所を省略します。

⑫ 足場のメッシュシートが張られていない

周囲に塗料が飛散します。
これすらしない業者は論外。

⑬ 職人が少なすぎる／現場に来ない時間が多い

1人で大きな家を短期間で塗るのは不可能。
「今日は誰も来ていない日がある」
というのは典型的な手抜き現場。

⑭ 使用塗料が契約と違う

実際より 安い塗料にすり替える手口 は業界でも多数報告があります。

• ラベルが違う

• 缶が妙に汚い

• 不自然に缶数が少ない

これらは要注意。

⑮ 工程写真を撮らない・見せない

優良業者は必ず「工程写真」を撮ります。
撮影を嫌がる業者は、何かをごまかしている可能性が高い。

4｜工事後に見抜く！手抜き工事のサイン

工事が終わってからでも、まだ判断できます。

■① 数ヶ月で剥がれ・膨れ・ひび割れが出る

これは間違いなく施工不良。
すぐ業者に連絡すべきです。

■② 塗り残し・色ムラがある

引き渡し前の確認で見つかることも多いポイント。

■③ 付帯部の塗りが薄い

破風板・雨樋・雨戸などが「一度塗り」で終わっている事例も。

5｜手抜き工事を防ぐための対策

ここまでのチェックポイントを踏まえて、絶対にやっておくべき対策をまとめます。

① 見積もりは最低3社とる

価格比較ではなく、
内容比較 をすることが目的。

② 契約前に工程表と塗料の正式名称を確認

・メーカー名
・商品名
・期待耐用年数
・下塗り材の種類
これらを明確にしてもらう。

③ 工程写真を“必ず”撮ってもらう

信頼できる業者は喜んで写真を撮ります。

④ 地元の専門店・実績が豊富な会社を選ぶ

地域密着型の塗装店は評判が命。
手抜きはしません。

⑤ 実際の施工現場を見せてもらう

優良店は現場見学を断りません。

6｜もし手抜き工事をされたと感じたら？対処法

■① まずは業者に連絡し、現場確認を依頼

誠実な業者なら対応してくれます。

■② 第三者機関に相談（住宅リフォーム・紛争処理支援センターなど）

無料で相談できます。

■③ 保証書がある場合は内容を確認

塗膜保証があれば再施工してもらえる可能性が高いです。

まとめ｜手抜き工事は“知識”があれば確実に防げる

外壁塗装の手抜き工事は、素人では気づきにくい部分を狙って行われます。
しかし今回紹介したポイントを知っていれば、怪しい現場を見抜き、トラブルを避けることができます。

手抜き工事を見抜く3つの鉄則

1. 見積もりで判断する（内訳が正確であること）

2. 工事中の様子を見る（下塗り・乾燥時間を必ず確認）

3. 工程写真を必ず残してもらうこと

外壁塗装は10〜15年に一度の大切な工事です。
信頼できる業者を選んで、家を長く守りましょう。